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「2007年問題」で日本はどうなるのか?
人口の多いこの団塊の世代は、これまでも、社会にさまざまな影響をもたらしてきた。幼い頃から競争を繰り広げてきたため、自己主張が強いのが特徴だ。彼らが成長すると、都市部の若者は大学改革やベトナム戦争反対運動などを繰り広げた。一方、地方の若者は、急速な工業化による労働不足から、都市部へ集団就職をした。彼らは「金の卵」ともてはやされた。地方から都市部へ職を求めて移動する、今の中国に似ている情況だった。 団塊の世代が家族から独立すると、住宅が不足するようになった。大都市の近郊には団地がたくさん建てられ、いわゆる衛星都市が出来上がった。都心の人口は少ないが、その近郊は膨れ上がっていることから、「ドーナツ現象」と呼ばれた。この地域から通勤する人口が急速に増え、新線の建設や道路整備など輸送力が増強されるようになった。これが、日本経済のさらなる成長を促す大きな要因となった。 「団塊の世代」が定年を迎え「超高齢化社会」に 2007年から2010年にかけて、280万人以上が定年退職期を迎え、年金を納める側から受け取る側に回る。企業は莫大な退職金を支払わなければならず、また、一気に人材を失うことになる。この大量の定年退職者が、企業や社会の仕組みを一気に変えていくと推測されている。一方では、時間とお金の余裕をもつことになるこの世代をターゲットにした、新たなビジネスが登場してくるだろう。 日本の企業の約9割が定年制を定めていて、そのうちの9割が定年年齢を60歳としている。「改正高年齢者雇用安定法」では企業に対し2006年4月1日までに「定年年齢を65歳に引き上げる」か、「定年を廃止する」か、あるいは「定年退職者のうち希望者を嘱託等の身分で引き続き雇用する継続雇用制度を導入する」か、いずれかの対策を採るよう義務づけている。しかし、労使協定により対象労働者を決めることができるので、継続雇用されるのは実績のある一部の人たちである。このことを考慮すると「2007年問題」を企業の定年延長でカバーできる可能性は少ない。 「2007年問題」の後は、「超高齢社会」が訪れる。今年の「敬老の日」(9月)に発表した総務省の統計によると、65歳以上の高齢者は2,556万人、総人口に占める割合は20%に達した。日本は5人に一人が65歳以上となった。欧米諸国と比べてもこの数字は高い。生産年齢人口(15歳〜64歳)に対する割合は30%で、およそ3人で一人の高齢者を支えていることになる。これら高齢者の就業率は19%で、アメリカの14%、イギリスの6%、フランスの1%と比べて極めて高い。10年後には65歳以上の高齢者が26%に上昇し、国民4人に一人の割合になる。「2007年問題」は「超高齢社会」の始まりといえよう。 |
今、日本は「2007年問題」への対応が迫られている。2007年から、いわゆる「団塊の世代」が60歳に到達し始め、日本の社会構造に大変革をもたらすからだ。団塊の世代とは1947年から1949年にかけて生まれた世代(現在、約680万人)で、他の世代と比べて極端に人口比率が高い。この3年間に生まれた日本人は、その直前の3年間よりも20%、直後の3年間よりも26%も多いのである。第二次世界大戦後、戦争から帰還した兵士が、終戦の安堵感から子作りをしたためといわれている。