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| 日本の社員は終身雇用・年功序列制度への復帰を望む 今、日本の雇用制度の見直しが始まろうとしている。戦後の日本経済急成長の原動力となったのは日本企業が採用していた、「終身雇用」と「年功序列」制度だったといっても過言ではないだろう。定年になるまで同じ会社で働くこと、そして、同じ企業に長くいればいるほど収入と役職が上がっていくことが、日本人にとっては当たり前と考えられてきた。 この制度のもとでは、社員は企業家族の一員という扱いを受け、企業は社員旅行や運動会などを開催して社員の和をはかり、社員寮や厚生施設を作るなどして、社員の帰属意識を高めた。また会社が儲かれば株主よりも、社員に還元した。企業は一つの大家族で、社員は経営者と運命共同体という考えがあったため、よほどのことがない限り社員を解雇することはなかった。社員を解雇する経営者は無能とみなされた。社員は収入と地位が保証される会社に愛着を持っていた。だから、社員は企業の利益を損なうストライキなどはめったに行わなかった。それどころか、会社に忠節な企業戦士という意識をもち、残業もすすんでした。 それが、90年代にバブル経済が崩壊すると様変わりした。低賃金を武器とした中国やアジア諸国から製品がなだれ込み、コストの高い日本では採算が合わなくなってきた。それで、なりふりかまわぬ企業のリストラが始まった。給料の高い40代、50代がリストラの標的とされた。そして、年功序列にかわって、能力主義を多くの企業が導入した。どんなに成果を上げても、年功序列制度のもとでは大きな報酬を得られないことに不満のある20代、30代は歓迎した。今度はリストラをしない経営者は無能と思われる風土ができあがった。 能力主義で報われる社員は一割にも満たない 最近放映されたテレビ番組「WBS」は、若者の50%強が年功序列を望み、50%近くが、入社後2年以内に会社を去ると報道した(内閣府調査)。独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が2004年の8〜9月に実施したアンケートによると、終身雇用の支持率は78%、年功序列の支持率は66.7%と、99年に調査を始めてから過去最高になっている。 能力主義をゴルフにたとえれば、ハンディキャップのない実力主義。優勝できる可能性があるのは、資質に恵まれた数名に限られる。一方の年功序列はハンデ戦。誰にでも優勝できる可能性が残されている。つまり、素質には恵まれていなくとも、まじめに働いていれば誰にも昇進できるチャンスがあるということである。国際スタンダードでは能力主義が一般的だが、日本人及び企業制度は長い間国民の平等に価値観を置いてきた。それは日本的社会主義だったといってもよい。この価値が、今、再び見直されている。 |
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