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女性を楽しませるのが私の仕事

ホスト - トール・ウィリアムソンさん

トール・ウィリアムソンさん、26歳は、多くの男性が夢見る仕事を楽しんでいるようだ。彼の職場(あえて呼ぶなら)は、金色に輝くシャンデリア、赤いじゅうたん、鏡の天井と壁、豊富にお酒の入っているキャビネットに囲まれた、男性天国のような場所だ。彼の仕事は、高額な報酬をもたらしてくれる数千の女性客――その中には美しい人もお金持ちもいるが――彼女たちと接触し、喜ばせることだ。彼のサラリーは月平均400万円から800万円。平均的な日本人のサラリーマンが嫉妬に狂う金額である。

サラリーマンとは異なり、ウィリアムソンさんは長い、きつい一日が終わっても、スーツもネクタイも脱ぐことができない。彼の仕事には休憩する時間がないのだ。ウィリアムソンさんはホスト。日本の騒ぎ好きで、お金持ちの女性を楽しませ、生計を立てている何千という日本の若者の一人だ。

東京の有名な日本最大の風俗の街、歌舞伎町を夜に歩けば、どこへ行っても、彼らを見かけるはずだ。ホストは街をうろつき、女性の気を引こうと躍起になっている。ファッショナブルなダークスーツを身につけ、陽に焼けた肌、完璧にセットされたミディアムロングのヘアー、彼らは自分の強みを、メスを引き付ける孔雀のように見せつける。

成功するかどうかは強い印象を与えられるかどうかにかかっている。それを心に刻み、カナダと日本のハーフのウィリアムソンさんは人ごみの中に立つ。目立つ西洋風の顔立ちと覚えやすい名前のお陰で、歌舞伎町の老舗、おそらく日本一有名なホストクラブ、「クラブ愛」の人気ランキング上位にランクされている。

ホスト業は大変な仕事だ
ウィリアムソンさんの生い立ちを考えれば、彼がこの仕事を選択するとは誰も思わなかった。広島で生まれ育ったが、父親はカナダからやってきた元プロテスタントの宣教師で、彼を日本のインターナショナルスクールに入れた。神戸にある高校を卒業した後、ウィリアムソンさんはバンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学で学んだ。

しかし、1年後に彼は退学した。何も学んでいないと感じたからという。数年間カナダに滞在し、低賃金のサービス業の仕事で汗を流していたが、1999年に日本へ戻ってきた。数ヵ月後、彼は東京に住んでいた。何人かの友人のすすめで、よくわからないホストの業界に入った。

日本語ではこのようなビジネスを「水商売」と呼ぶが、ウィリアムソンさんは、「この仕事のすべてが液体」と説明する。「ホストビジネスに固いものはなにもありません」。表面上、ホストはかなり固まっている。お客はほとんどが若い女性で、「プロとの交遊を楽しむ」ために、夕方のビジネスアワーにホストクラブへやってくる。男性がホステスクラブへ行くのと同じだ。

彼女たちは食べ物やドリンクを注文し、話をして、出るときに支払いをする。指名されたホストとそのヘルパーは、およそ40パーセントをもらい、残りはクラブがもらう。両者ともに大金が入る。ホストはとても簡単なのでは?「ドラマの上ではそうですが、実際の世界では違います」とウィリアムソンさん。

ホスト業は多くのホストにとって大変な仕事だ。ウィリアムソンさんの場合、一週間に7日働き、一日の睡眠時間は平均2〜3時間。去年は一年間で6日間しか休めなかった。それも休暇ではない。「疲れすぎ、飲みすぎ、病気で働けなかったのです」と、彼は笑う。彼はクラブで唯一のバイリンガル・ホストなので、メモ一つで外国人のお客のところへ行かなければならないことが時々ある。「とんでもなく忙しい」とウィリアムソンさん。

去年のあるときには、ウィリアムソンさんは、自分に300万円ほど使ってくれたお客のグループと一緒に60時間の馬鹿飲みをした。彼は5回吐き、どのくらい時間が過ぎたのか全く覚えていなかったという。喫煙の習慣に加え、睡眠不足とアルコール漬けで彼の健康は害されている。

僕らの仕事の中で起こることは幻想にすぎません
しかし、他のホストと同様に、売り上げノルマを達成しなければホストに罰則を与えるクラブの要求と、金銭的な自由を求める自分の夢とのはざ間に、彼は捕われている。「どちらかなんです。お金をたくさん稼げば休めないし、お金を稼げなくとも休めないんです」。

ストレスにもかかわらず、ウィリアムソンさんはこう主張する。「燃え尽きてしまうほどこの仕事は面白いんです」。お客さんに満足してもらうことが彼は好きなのだ。「僕はホストの仕事はもてなしビジネスと見ています。僕らはお客さんを満足させるためにいるんです」。

彼は実績に基づいた報酬システムを歓迎している。「20歳で部下を10人持つことができるんですよ。普通のビジネスでは無理です」。カジノ的な仕事の性質が彼を魅了する。ウィリアムソンさんはギャンブラーで、ホストゲームでもツキが大きな役割を果たしているという。「一晩で本当に大金を手にすることもできるし、本当に破産してしまうことがたくさんあるんです」。

あるとき、クラブに入ってきたお客が最下位にランクされているホストを、1億円以上使ってナンバーワン・ホストにしたことがある。とウィリアムソンさんは言う。3ヵ月後、そのホストは辞めた。その女性が彼の望むすべてを買い与えたからだ。そのようなお客は「太い客」と呼ばれるが、そんなにいるわけではない。

一方では、寂しがり屋で、依存タイプの客がいる。彼女たちは、ホストと一緒に寝たいか、さもなければ、高額なドンペリを注文したいが支払うお金がない。ウィリアムソンさんは、そのようなお客にストーカーされ、他の者から法外なお金を取られたことがある。「どこにでも、明るい光もあり、暗い影もあります」と彼は言う。

「僕らの仕事の中で起こるほとんどが、幻想にすぎません」とウィリアムソンさん。「この仕事のすべてが考えられないことだらけだから、僕はつりあいの取れた考えを持つようにしています。仕事として、60歳になってもホストをしているとは思いません」。

クラブ愛:03-3208-6435/3436
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