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世界を半周した愛

ルイーズさんとハルさん

ルイーズさんがハルさんを初めて紹介されたのは、彼女がオーストラリアのメルボルンの語学学校で英語を教えていた1990年半ばのことだ。彼はその学校の生徒だったが、ルイーズさんはまだそのことを知らなかった。ルイーズさんが初めて彼に何かを感じたのは、ある夜、彼女が生徒何人かと地元のパブへ、つきあいでのみに行ったときだった。

ハルさんは、気づかれないようにルイーズさんへ視線を向けていた。パブで競技が行われ、ハルさんが優勝した。その「賞品」は、カラオケで歌うことだった。みんなの前で歌うことはネイティブにとっても勇気のいることなのに、ましてや英語で、まだオーストラリアへ来たばかりの、英語を勉強中の学生にとってはなおさらだ。

ハルさんは勇敢にもそれに挑戦したが、歌詞のほとんどがわからずハミングをしていた。ビートルズナンバーに挑戦した彼のいじらしい試みはルイーズさんの気をひき、その勇ましい努力は彼女を感動させた。

彼が自分の学校の生徒だとルイーズさんが知ったのはこの後である 。しかし、幸運なことに彼女のクラスの生徒には一度もならなかったので、彼女はプロ意識を損なわずに済んだ。二人はその後つき合い始めたが、ルイーズさんが軽口をたたいても、「当時彼は英語力がなく、同様に私にも日本語力に欠けていたため、なかなか伝わらなかった」。デートのときは電子辞書がなくてはならないものであった。

その後間もなくして、ルイーズさんはカナダへ移り住んでフランス語を勉強する計画を立てていた。そこで彼女はハルさんとの関係を絶った。ありふれた遠距離恋愛を望んでいなかったし、それが可能だとは思っていなかった。しかしその後、思いがけない好条件で教師の職が与えられ、ルイーズさんは日本へ移り住んだ。そして彼らのロマンスは世界を半周して再び燃え始めた。そして2006年、ハルさんとルイーズさんは、友達や温かい人たちに祝福されて結婚した。ルイーズさんの家族もはるばるオーストラリアからやってきて挙式に出席した。

二人が直面する問題のひとつは、二人で過ごす中身の濃い時間であるとルイーズさんはいう。最近、彼女は東京の大学で英語を教えている。しかしハルさんの美容師としてのきつい仕事は、週に6日間、長時間働くことが多い。週末に休みを取ることはまれだ。二人の働く時間が反対だった頃は、二人で一緒に過ごす時間は夜の10時以降だった。ハルさんが仕事を終えて帰宅するそのときだけ、二人で一緒に食事をしたり、散歩したり、走ったりした。

その当時、ルイーズさんは他の英語学校の役員をしていて、朝9時には出社しなければならなかった。二人の関係にとってはよくなかった。だが幸運なことに、今はハルさんの時間に合わせて彼女も働き続けることができる。

ルイーズさんはハルさんという完璧なパートナーを見つけたようだ。また文化の違いも、とても気さくなハルさんとの間では障害ではない。始めはコミュニケーションに苦労したが、今ではルイーズさんが完璧に近い日本語を話すので、これらの問題はかなり解消している。たとえけんかになっても絶対に彼女は屈しないが、ありがたいことに二人はめったにけんかをしない。

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