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畳部屋には偉大な知恵が隠されている

日本の生活はこの半世紀でだいぶ西洋化され、それに伴い日本の住宅も西洋風なつくりが主流を占めるようになった。しかし、その中に伝統的な日本住宅の良い点は残されている。その最たるものは和室と呼ばれる畳部屋だ。半世紀前まではすべての部屋が畳部屋だったが、いまでは、一部屋だけという間取りが多い。

畳部屋はシンプルなつくりだが、そこには偉大な知恵が隠されている。基本的に部屋の中央には椅子のない低いテーブルがおいてあるだけで、その他のものは押入れに収納されているから部屋がとても広く感じる。テーブルはお茶や食事をするとき、あるいは子供が勉強をするときなどに使用されてきた。テーブルは折畳み式だから、片ずければ子供達の遊び場になり、夜は、押入れからふとんを取り出し寝室となる。和室は優れた多目的部屋なのである。

西洋風の家になった今でも、日本の家は玄関で靴を脱いで入るように設計されている。これはかつての日本の住宅は和室のみでできていて、座ったり、横になったりする生活の名残りといえる。この習慣は外国人にとって苦痛かもしれないが、日本人にとっては極めて快適に感じるのだ。

ついでだが、和室ではカーテンのかわりにしょうじと呼ばれる、伝統的なスライド式扉(木のフレームに薄い半透明の白い紙が貼られている)が使用されることが多い。また、和室と他の部屋との間仕切りにはふすまと呼ばれる、スライド式の紙の扉(絵や模様の描かれたもの)が使用されることもある。

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